税金とお金の心理学

豊かになることを考えた場合、税金の問題は避けては通れません。

自分で事業をはじめる人の場合、その仕事で食べれるようになるまでが一番大変といわれていますが、食べれるようになってからも税金という難題が降りかかってきます。

日本での最高税率は、課税所得4,000万円超で45%に加え、住民税で10%、加えて事業をやっている場合は事業税やお預かりした消費税の納税、社会保険料など、実質的に半分程度を税金でもっていかれることになります。

1000万円以下の部分にはそれほど高い税金はかからないものの、年収数千万円以上を稼いでいる場合には、実効税率でもほぼ半分が税金で消えてしまうことになります。

心理的にいえば、年間の半分にあたる収入を税金で持って行かれることになるわけですから、1年間のうちの半年間は税金のために働いている感覚になってしまうことでしょう。

このような心理になってしまうと、働くことに虚しさを感じてしまうことになります。「どうせ税金でとられるのなら、少しは楽しよう。」という意識が働いてしまうものです。

すると、とたんに仕事をさぼりだすようになり、業績が悪化、収益が激減し、そしてついには税金を払わなくてもよい状態まで到達してしまいます。本人が望むとおり、税金を払わなくてもよい状態になった代わりに、収入が激減してしまうことになります。

つまり、豊かになるには税金を払うということが必須の要素になりますので、税金と豊かさは表裏一体の関係にあるわけです。税金を払うことを敬遠すると、その分、豊かな暮らしも遠ざけてしまうことになります。

「税金と豊かさは表裏一体を成す」ことを肝に銘じ、請求される税金は豊かさのバロメータと考えるようにしましょう。